第23回 チェンジ

ボルダリング
ボルダリング

外国為替市場は結局ドル高傾向が回復した一週間。
多くの投資家が、アメリカの労働市場が依然堅調で、原油安の恩恵が消費に回り、
経済が上向くこと、FRBの利上げが確実になること、資産の投資収益があがることに、
確信を強めている様子です。

さすがアメリカ。マーケットと言われる規模感は我が国のそれとはやはり違います。
投資家が一喜一憂する経済指標や要人発言の重みは、日本とは比較になりません。
一国の経済事情が世界をどん底に突き落としたり、回復することへの期待を集めたり。
「経済」というコトバの意味自体が、まるで我が国とは違うのです。

そのような経済大国アメリカから、帰国した学生時代の友人に20年振りに再会し、
懐かしさに触れながら、さまざまな話をしました。
それだけでなく、週末からまた海外出張ということもあってか、
実に多くの再会をはたした、一週間だったのです。

再会は、自分と向き合いなおす良い機会です。
あの頃はよかった。楽しかった。こんな小さなことに悩んでいた。こんな事件もあった。
様々な思い出話の中で、20年前の自分と今の自分と、
時間を超えた鏡の中の自分に問いかけることができるのです。
そして、やや難しいですが、20年後の自分へ問いかけることも。

再会続きの一週間、ひとつ思うことがありました。
「人は変わる」ということです。そして「変わらない」。

意識次第で、どんなチャンスも掴めるし、どんな人脈も築けるし、どんな人生も歩めます。
さまざまな偶然や必然を繰り返し、一日一日は小さな出来事の繰り返しでも
それが365回、20年で7,300回。
繰り返すことで、大きな変化を生み出すことも、変わらないでいることもできるのです。

すべては、自らの意識次第です。
始めることも、終えることも、続けることも、戻ることも、立ち止まることも。
そして自分が変われば環境も変わります。環境が変わるとまた趣味嗜好も変わります。
厳しさに触れて自分を律したり、優しさにふれて人を好きになったり、
新しい世界を見て変わらない自分を大切にしたり。
変化の連鎖です。
友人と再会することで確信しました。「人は変われる」。

いま僕は、
20年後の自分にむかって、一歩を踏み出しています。
変わらない大切なところを自分の胸の中に、一歩ずつ確かめながら。
意識が薄れてなくなるまでは、歩いて行こうと日々決意しています。

2008年オバマ大統領は「Change Yes We Can!」をキャッチフレーズに就任しました。
あれから7年、経済大国は厳冬の影響を抜け出そうとしています。
2012年再選の勝利演説で、「work(働く)」「forward(前へ)」「future(未来)」
という言葉を多く使い、成すべきことに対しての「継続」の意志を示し、
今に至っています。大統領は、継続を意識していたのです。

はじめの一歩は、「Yes, I Can!」。鏡にむかって語りかけることではないでしょうか。

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